おススメしたい、意外とハマる文学小説 5選
読書の秋、秋の夜長を読書で過ごしましょう!
でも沢山ある書籍の中でどんな本を読むか迷ってしまいますよね。本屋に行くと、特にハマっている作家が無ければ、つい書店の新刊コーナーとかをみて、人気の書籍を購入してしまいます。まあ、それはそれで流行りを抑えるという意味ではアリですが、人生の珠玉の1冊になりえるかどうかと言えば、意外とそうでもない。
そこで、今回お勧めするのは、以外に知られていないのに、読んでみると記憶に鮮烈な印象を残す小説5選をご紹介します!
ジャンルはごちゃ混ぜですが、自分で読んでみて面白かった本。感情を強く揺さぶられた書籍を厳選5冊。是非読んでみて!
1、『みずうみ』(ドイツ)
作家:オドール・シュトルム 1851年刊行
物語は老人となった主人公、ラインハルトの少年時代への回想から始まっています。
僕は高校生の時に読みました。初恋のせつなさと、若い日々の後悔を描いた物語の内容が強く記憶に残っています。
今、自分が中年になり、物語の主人公ラインハルトとエリザーベトの切なくも儚い恋物語と、自分の人生を重ね合わせると胸にキュンとするものがあります。
人は誰でも若いころの恋のほろ苦い思い出を持っているもの。追憶と哀愁の心情を、
美しい記憶の世界という形で見事に描いている本作は珠玉の1冊と言えるでしょう!
2、『狭き門』(フランス)
作家:アンドレ・ジッド 1909年刊行
物語の主人公ジェロームとアリサが紡ぎだす、激しくも壮絶な人間ドラマの模様を描いています。人間の心の最も美しい部分である、自己犠牲とは何かについて、痛烈に感じることができる内容です。
作者のジッドはノーベル文学賞を受賞しており、読みごたえのある1冊。
3、『泥の河』(日本)
作家: 宮本輝 1977年「文芸展望」に初出稿
作者の宮本輝が太宰治賞受賞のきっかけとなった作品です。映画化もされていますが、原作のほうが断然に良いです。宮本輝のテーマとなっている社会の矛盾の風刺とそこで繰り広げられる人間ドラマを見事に表現している代表作と言えるでしょう。
内容は、戦後間もない昭和30年の大阪が舞台。主人公の少年が、船の上で暮らす貧しい家族との出会いの中で、非情な現実と向き合い成長していく様子が描かれています。
映画化された作品は1982年度の米アカデミー賞外国語映画部門にノミネートされています。みんなに読んでほしい1冊。おススメです!
4、新釈 『遠野物語』(日本)
作家:井上ひさし 1980年発行
遠野山中に住む老人が語ってきかせた、腹の皮がよじれるほどの奇天烈なホラ話。柳田國男の名著『遠野物語』にいどむ近代の怪奇譚。
非常に読みやすい内容とボリュームで、原作を凌ぐ現代版の遠野物語です。
東北在住の僕は、岩手県遠野市にまつわる、この物語はとても楽しく読めました。
皆さんにもおススメです。この本を一読した後に、一度岩手県遠野市に足を運んでいただくと、物語の世界が随所にある遠野市の観光が楽しくなること間違いなしです。
5、『ボクは好奇心のかたまり』
作者:遠藤周作 1979
読みながら、おもわず吹き出してしまう面白さ。好奇心旺盛な狐狸庵先のむちゃぶりな行動力に、著者の遠藤周作の物好き精神を重ねてしまいます。
全国の色々な迷信に、実際に作者が現地に行って取材しながら書いたので、自分の地元の話があれば、なお面白さ倍増です。
好奇心が人生を楽しく彩る事に気づかせてくれる本書は、必読の1冊です。