韓国と中国と日本は、もっと仲良くすべきだ!
最近、webメディアでは「日本が正しい、韓国の反論は間違っている」というような論調の記事を多く見かけます。
ネット上のコメントを見ていると「韓国とは国交断絶だ!」、「経済制裁をしてしまえ」などの過激なコメントも多く見かけます。
私は軍事関係に詳しくないのですが、日本は過去に戦争でたくさんの尊い命が失われる経験から、平和に勝るものはないということを学んだはず。
いまの日本の世論はまるで戦争前のような雰囲気。
ことわざに「仇も情けもわが身から出る」とあります。
相手から恨まれたり愛情を示されたりするのは、すべて自分が招いたものであるという考え方です。
小さいことに囚われて大事なことを忘れてませんか?
私たちは国家という集団に属していますが、唯一帰属する集団ではないはず。
特定の地域や集団への帰属意識が高くないanywhereタイプにとって、平和で安定した情勢がもっともよいのです。
<anywhereタイプとは?>
なぜ世界は分裂するのか?anywhereタイプとsomewhereタイプの違い - マダム・リリー
しかも、ちょっと面白い数字があります。外務省の統計で、韓国に良い印象を持っている人は25%との結果。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000033344.pdf
旅行会社の調査で韓国に行ったことのある人もだいたい22%くらい。
乱暴な言い方ですが、韓国が嫌い、嫌韓感情むき出しの人たちは、韓国人の知人や友人がいない、若しくは行ったことがない人が大多数なのではないでしょうか?
自分自身で見たり触れたり理解したりしたうえで嫌韓なのであれば仕方ないですが、メディアやネットの情報のみで日本はすごい!韓国や中国はヤバい的な動画やコメントを鵜呑みにするのはどうかと思います。
実際に行ってみると全然普通です。
そういった感想も含め、自分なりの国際感覚について記事にしてみたいと思います。
他の国の人をどう思うかは、これまでの外国人との出会いや、本人の価値観で異なるものであることは承知しています。あくまでも自分の感覚という意味で読んでください。
僕の姉はアメリカ人(白人)と結婚しているので、20代のころはよく米軍基地の中に遊びにいったり、飲みに行ったりしてアメリカ人と遊ぶ機会が多くありました。
また、Berでバイトをしていたときに友達になった在日韓国人の友人とは20年経過した、いまでも友人関係は続いています。若いころはそういった環境で過ごしていた経験が、現在の自分の国際感覚というか、外国観みたいなものを形成しています。
もちろん、僕自身は東北生まれ東北育ちで、両親はおろか、親戚や祖父、曾祖父、そのまた先代に至るまで、日本人の家系です。なので、外人びいきでは無い事をおことわりしておきます。
そのうえで、最近の嫌韓や嫌中国の風潮には、「ちょっとなあ~」と感じます。その理由は、至ってシンプルで、「モンゴロイド同士が仲悪くて誰が喜ぶか?」という考え方です。
少し大げさな仮定をしますが、もし韓国・中国・日本の隣人同士が軍事や経済などでガッチリと手を結んだ場合、GDPの2位、3位、11位の国が日本海を囲んで一大マーケットと勢力を築くことになります。
白人は自分たちが支配してきた世界の勢力図を変えたくないし、私たち東アジア諸国が互いに対立し、情勢が不安定でいてもらったほうが武器も輸出できて儲かるのです。
世界は大航海時代以降から白人世界が中心で動いているのです。私たちの使用しているテクノロジーの基礎となる科学という学問は白人が考え出したものですし、洋服、食べ物、太陽暦、時間など現在の生活で使用している道具や技術はかつて西洋からまねたものが本当に多くあります。
というより、明治以降に日本は西洋のテクノロジーを取り入れた事を文明開化であると教科書でも教えています。これは、それ以前は文明は閉じていたと言っているようなものです。
もちろん、優れた仕組みや技術にキャッチアップすることは必要ですが、地政学的な考えから大局を見ていきたいものです。
私たちが西洋文化圏に旅に行くと、彼らは私たち東洋文化圏の生み出したものを使用して生活をしているかといえば、残念ながらほとんどありません。
これでは、白人が今の世界は自分たちが中心だと考えても仕方ありません。
僕はそこが悔しいのです。
先週に韓国に行き、現地の人たちと酒を飲み、おおいに語らい(google翻訳で)、互いの価値観や考えていることを話すと、政治レベルの軋轢はまったく関係なく、ごく普通の酔っ払い同士の会話で盛り上がります。
食べ物のこと、家族の事、スマホのアプリのこと、はたまた、好きな女性のタイプまで、至って自然なオヤジトークで夜は更けていきました。
もちろん、異なる価値観や文化もありますが、それは自国にいても、県が違うだけでも全く違う文化だったりもしますので、「ああ、そっちはそんな考えなのね」ぐらいで、まったく問題ありません。
ましてや、人類のグローバリズムは今後ますます進んでいくことは明確です。
そんな中で、隣人と仲が悪いというのはカッコ悪いものです。
(グローバリズムについての分かりやすい動画)
聖徳太子が「和をもって貴しとなす」と説いた事で有名なこの言葉は、中国の『以和為貴』から来ています。
先日の韓国訪問に台湾の友人も参加していたのですが、その台湾の友人が直筆で「以和為貴」と書いてくれた短冊を僕にプレゼントしてくれました。
短冊は日本に旅行に行ったときに新潟で購入したものだそうです。
まさに、互いの文化へのリスペクトです。相手に礼を尽くすことを基本的な対人姿勢とする私たちは、最近作られた歴史観や政治的対立に流されることなく、まさに『以和為貴』でありたいですね。
また、そういった思想こそ、狩猟・略奪・搾取を繰り返してきた西洋に、輸出すべき東洋の優れた思想・文化でありたいものです。
今後、人類はより一層混じり合う(文化も人種も)ことでしょう。そのなかで、みんなが幸せに暮らしていく鍵は、相手への礼儀かもしれませんね。